「攻殻機動隊シリーズ」や「BLOOD」、最近では「黒子のバスケ」などで有名なアニメーション制作会社、株式会社プロダクションI・Gに見事内定が決まったアニメーション学科アニメーターコース2年生春山育子さんにお話を伺いました。

―――アニメーション制作会社大手のプロダクションI・Gに就職が決まった今の心境は？
自分の描いた絵でお金がもらえるなんてと、嬉しく思うと同時にプレッシャーでもあります。以前に学校でI・Gさんに見学に行ったあの場所で自分も働くようになるなんて、とてもじゃないですけど実感がわかないです。

―――アニメーターを目指したきっかけは？
小学校低学年くらいからポケモンみたいな動物的なキャラクターの絵をたくさん描いていました。そこから、ゲームのテイルズオブシンフォニアにハマって人物も描くようになりました。そのゲームのアニメパートを担当していたのがプロダクションI・Gさんで、そのころからI・Gさんの名前は知っていましたが、元々は漫画家になりたかったんです。しかし、高校生のときに観たスタジオジブリの「もののけ姫」に衝撃を受けてアニメーターを目指すようになりました。漫画家になりたかった頃は、デッサンがしっかりしていてリアル調な絵柄の八木教広先生の作品が好きで自分もそのような絵ばかり描いていましたが、ジブリを好きになってからデフォルメ調の絵も描くようになって、だんだん絵のバランスが取れてくるようになったと思います。

―――就職活動で大変だったことは？
やはり、ポートフォリオ（自身の作品集※）です。昔に描いた落書きなど構図やデザインはそのままにトレースをし直しました。そのまま提出してもよかったのですが、やはり昔に描いたものは古く感じてしまって自分で許せなかったんです。I・Gさんの入社試験自体は、就職課のデータベースにあった以前に試験を受けた先輩のまとめと同じ内容だったので、本番は、慌てることなく試験に取り組むことが出来ました。

※ポートフォリオとは、今まで制作した自身の作品を1つのファイルにまとめた作品集のことです。アニメーターはもちろん、デザイン職など制作系の職種の就職時に提出を求められます。

ポートフォリオ内の作品の一部

―――学校の授業で役に立ったことは？
デッサンの授業です。絵は小さい頃からずっと描いていましたが、独学でずっと描いてきたためデッサンも学校に入ってから初めて描いてみて、自分の足りない点など新しい発見がたくさんありました。デッサンの授業からものを見る大切さを学びました。実際物をよく見るように心がけてからは、服のシワなども上手く描けるようになり、全体的な画力もぐんと上がったように思えます。

―――これからの目標は？
入社までの期間は、今しか出来ないたくさんの事を経験して、たくさんのものを見て自分の絵に生かしていきたいです。卒業制作も今まで以上に力を入れていきたいです。入社後は、早く一人前になって楽しく絵を描いていきたいです。

春山さん、ありがとうございました。
卒業後の春山さんの活躍に期待しています！