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アニメプロデュースコース卒業生 インタビュー

2016年10月26日

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総合学科 アニメプロデュースコース卒業生

長山 延好 さん

 

「Re:ゼロから始める異世界生活」 13話/18話/22話 絵コンテ
「甲鉄城のカバネリ」7話 演出
「アルスラーン戦記」作画監督
「ラブライブ!」「キルラキル」「黒子のバスケ」「ニセコイ」原画

 

「Re:ゼロから始める異世界生活」や「甲鉄城のカバネリ」など人気作の絵コンテや演出などを担当し、本校の講師として授業も受け持つ、アニメプロデュースコース卒業生の長山延好さんに絵コンテや演出の仕事についてお話を伺いました。

 

絵コンテは、絵の無い状態の0から1を作っていく作業。

――アニカレ卒業後から現在の絵コンテや演出の仕事に至るまでの経緯を教えてください。

卒業後はアニメ制作会社に就職して動画など、アニメーターをしていました。そこから、先輩方の力を借りて、フリーランスで動画や原画などの仕事をしていました。5年くらいした頃に、そろそろ会社の中の制作の流れも見てみないかとお声掛け頂いて、会社に籍を置いて仕事を始めました。もともと、絵だけではなく映像全般に興味があったので、その会社にいらした演出家の方に指導していただき、今の仕事が出来るようになりました。今はフリーランスでアニメ作品の絵コンテや演出をしています。

 

――アニメーション制作における絵コンテや演出というのは、どのようなことをするのですか?

絵コンテは文章の状態にあるシナリオから、どのような映像にしていくかを考える仕事です。絵コンテはアニメを作る上で説明書のようなもので、キャラクターがどのように登場して動くのか演技を決めたり、カットを割ったりして場面作りをしていきます。

演出は、絵コンテの次段階の作業です。正式名称は処理演出といって絵コンテ以降の作業の素材作成の指示や調整をする仕事です。たとえば場面の色合いや、キャラクターの細かい演技の指示など、原画や美術などの全てのセクションと打ち合わせを行っています。

 

――印象に残っている仕事はありますか?

甲鉄城のカバネリという作品ですね。スケジュールがあまり確保出来ない中で、クオリティを追求して制作しなければならなくて、てんやわんやしていた記憶があります…(笑)

ですが、スタッフの方は魅力的な絵を描かれるベテランの方ばかりでしたので、とても勉強になりました。

カバネリはアニメオリジナル作品で世界観も特殊だったので、設定資料も多く、人物像や作中に出てくる小物など細かく設定が組まれていました。服装1つ取っても担当した7話は3~4パターン変わっています。カバネリといえば戦闘がメインの作品ですが、7話は戦闘よりも心境の変化などにスポットをあてた小休止的な日常回だったので印象的でした。

 

――「Re:ゼロから始める異世界生活」でも数話、絵コンテを担当されていましたが、原作がある作品とアニメオリジナル作品とで違いはありますか?

やはり原作がないと完全に手探り状態で作業を行うので、監督の意図を把握して密なやり取りがとても大切になってきます。逆に原作がある作品は、なるべく原作を読んでいるファンの方に満足して頂けるように意識しています。どうしても1話が30分と決まった時間があるので、全て原作通りに話を進めていくのが難しいときもあるのですが、原作で大事な部分を汲み取って原作ファンの方が喜んで頂けるような演出にしようと心がけています。

 

――原作のある人気作品を担当するプレッシャーはありましたか?

Re:ゼロは、もともと原作が好きだったので、その関係で頂いた仕事だったんです。

原作ファンとしてもアニメ化は成功するのか正直不安はありまして、その不安の中で頂いた仕事だったのでプレッシャーはありました。いち原作ファンとしても作品の力になれるように、気合を入れて絵コンテを描きました。1話~2話くらいが放送されたあたりに絵コンテを描き始めたのですが、放送される度に人気が出てきてどんどん緊張が増していったのを覚えています(笑)

 

 

――絵コンテや演出のやりがいはありますか?

絵コンテによって映像の見易さや面白さって結構左右されると思うので責任は非常に重い仕事だと思います。ただ映像が完成したときに、自分が狙っていたものが形になると嬉しいですし、視聴者の方から「良かった」等、感想を言って頂けたときはやりがいを感じます。原画はラフな絵をもとに1から100に膨らませていく作業で、絵コンテは絵の無い状態の0から1を作っていく作業のように感じます。何も無いところから、新たなものを作りたいと思っている人は向いているかもしれません。

これからも、幅広い作品の制作に携わり、その作品の面白さを引き立てていけるような演出を続けていければなぁと思います。

 

――アニカレ在学時を思い出して頂いて印象に残っていることはありますか?

グループ制作は印象に残っています。卒業制作で「君の詞」という作品をグループで制作しましたが、1から映像を作っていく過程で分からないことだらけでした。そんな中で、仲間と考えながら作っていったのが、大変ではありましたが良い経験になりました。最後に形として作品も残りますし。またアニメ制作における全体の作業を知ることが出来たので、今でも役に立っています。

 

――最近は講師としても授業を受け持っていますが、学生と接してみていかがですか?

最近は、絵が上手くなりたいと意欲がある学生が非常に多くて、頑張っているのを見ると自分も頑張らなければと刺激を受けます。

 

――この記事を見ているアニメ業界を目指す人たちにメッセージをお願いします。

アニメ業界は楽な仕事ではないですが、やりがいはあります。最近はネットが普及しているのもあり、反応が直に入ってくるので良い感想などを聞くとやりがいを感じられます。才能があるか無いかで悩んだりしている人は多いと思いますが、やってみないとわからないですし、可能性は誰にでもあると思うので挑戦してみて欲しいです。皆さんと一緒に仕事が出来るのを楽しみにしています。

 

 

講師としても活躍中の長山さん。長山先生の授業はアニメーションの体験授業でも受講することができます。現場で活躍中のプロから直接指導を受けてみよう!

 

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