7/16(月)声優:森田成一さん ゲストトークショー  

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来校ゲスト帖

7/16(月)声優:森田成一さん ゲストトークショー

2012年08月22日

7月16日(月)、本校で開催されたゲストDAYに俳優としても活躍している森田成一さんが登場しました。森田さんは『キングダム』(信役)、『TIGER & BUNNY』(バーナビー・ブルックスJr.役)、『リングにかけろ』シリーズ(高嶺竜児役)、『聖闘士星矢』(ペガサス星矢役)、『BLEACH』(黒崎一護役)など人気作品に多数出演されています。役者としての心構えなどを熱く語っていただきました。司会は本校学校長と声優学科2年梶田裕乃さんが務めました。

 

ミスをしない最大限の努力をしよう

まずはじめに人気アニメ『TIGER & BUNNY』のことをお聞きました。秋に映画化が決定しており、それに先行して舞台が上演されます。舞台でもバーナビー役を演じる森田さんにアニメと舞台の違いなどを伺いました。

『多くの方はアニメのバーナビーを期待していると思います。もちろん、それには応えたいですが、同じバーナビー役といっても、声だけとは違います。アニメとは違うバーナビーを見せていきたいです。料金の3倍は満足して欲しいですね(笑)とにかく真剣に向き合っています。稽古はたくさんしたい。稽古をたくさんすればするほど役を詰めることができるけれど、詰め過ぎも良くない。この世界には“良い加減”という言葉があります。手を抜かず、やりすぎず…で止めることも役者にとって大切なことです。限られた時間の中でどれだけアイデアが出せて、演技にどうアプローチしていくのかが重要になってきます。

また、いまのアニメの現場は撮り直しができますが、本来は舞台と同じ一発勝負の世界です。失敗したら失敗したまま。ミスは仕方がないですが、それをどうリカバーしていくか、ミスをしない最大限の努力はしなければなりません。それがスタッフや役者同士の信頼に繋がっていきます』

 

まわりの役者さんやスタッフに支えてもらって、ようやく主役としていられました。

7年半も放送が続いた『BLEACH』ですが、森田さんにとって黒崎一護はどんな存在ですか?

『最初は、アニメーションの経験が少なかったので、現場でなにをすればいいのかも分からない状態でした。口パクに合わせることすらできませんでした。絵を見て、台本を見て、キャラクターとシンクロさせてマイクワークもすることなんてできなかったから、初めの頃はずっと現場が憂鬱でした。主役をいただいたのに何もできず、現場の空気が悪くなるのも分かった。それがすごく悔しくて嫌でした。でも、ずっと続けていくうちに徐々に技術的な部分をクリアして、ようやく楽しくなってきました。それでようやく黒崎一護と向き合えたかな。主役はピラミッドの一番上にいるわけではなくて、むしろ一番下にいなければなりません。まわりの役者さんやスタッフに支えてもらって、みなさんに押し上げてもらうことによって、ようやく主役としていられるのです』

 

耳を鍛えて、脳を鍛えて、心を鍛えましょう。

また森田さんに声優としての心構えを伺いました。

『まず勘違いしてほしくないのは、“あの声優さんがやってるし、流行ってるから、こういう言い方するといいんでしょ?”という考えは大間違いです。シチュエーションに合わせて表現しなければ、作品を台無しにしてしまいます。人気声優さんの真似ばかりしていてはダメ。オリジナルには絶対に勝てません。自分のオリジナリティがなければ全く意味ありませんよ。

良い役者さんとは“聞ける役者”です。相手の台詞をちゃんと聞けること。場面や相手の心理によって表現を変えなければなりません。そういう演技ができる人が良い役者です。ですから、良い役者はみんな“耳”が良いんです。喉を鍛えたり、滑舌を良くするよりも、まず“耳”と“考える脳”を鍛えましょう。大きな声、滑舌…そんなものは訓練次第で後からどうにでもなります。それより、いまできることをやりましょう。耳を鍛えて、脳を鍛えて、心を鍛えましょう』

 

学校の勉強には世の中で必要なことが詰まっています。

参加者のみなさんで集合写真を撮影したあとも森田さんの熱いメッセージは続きました。

『今日はエンタテインメント業界に入りたいという方がたくさん来られてると思います。正直、すごく厳しい世界です。仕事ができなければ呼んでもらえません。相当な覚悟をもってきてください。簡単には良い役者にはなれません。じゃあ、良い役者になるためにいまのうちになにをしなければならないのか、それは“学校の勉強”です。学校の勉強には世の中で必要なことが詰まっています。世間を知らなければ役者はできません。あとは、たくさんコミュニケーションをとりましょう。家族、先生、友だち、世間。いっぱい話しましょう。そして、いっぱい聞きましょう。いまは、そこからはじめてみてください。』

集合写真はポストカードにして参加者全員にプレゼントします。楽しみにしていてくださいね!

森田さん、貴重なお話をありがとうございました。

 

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